23

だんだん 3rd

カテゴリー:TURN LAND

実施年度:2024年度

    参画施設・団体

    気まぐれ八百屋だんだん

    八百屋や寺子屋、こども食堂をはじめ、みんなの居場所と出番を作り出す、民間型の文化センター。

    + Read more

    だんだんは、八百屋として立ち上がったが現在は、こども食堂、読み聞かせ、学生向けのお金の勉強会、ぽわ〜んとcafe(ジェンダーウェルカム)、産前産後保健室(初めてのお灸)、男子の料理教室、「せっちゃんcafe」など様々なイベントを開催。みんなの居場所と出番を作り出す、大田区にある民間型の文化センター。
    近隣の「大田区立池上福祉園」と「ステップ夢」と連携してプロジェクトに取り組む。

    一般社団法人ともしびatだんだん
    気まぐれ八百屋だんだん 公式ウェブサイト

    https://www.tomoshibiatdandan.com/

    大田区立池上福祉園

    重度の知的障がいがある方の、生活の充実と地域での社会的自立を目指す施設。

    + Read more

    主に重度の知的障害がある方に、日中活動の場を提供し、日々の生活の充実を目指す施設。地域での社会的自立を目指して、生活、作業、健康、余暇等の支援を行っている。

    大田区立池上福祉園
    公式ウェブサイト

    https://ota-koyokai.or.jp/ikegami/

    ステップ夢

    アルコール依存症の方を主な対象として作られた社会復帰・社会参加の訓練施設。

    + Read more

    大田区ではじめてアルコール依存症の方を主な対象として作られた社会復帰・社会参加の訓練施設。地域の精神科医・ソーシャルワーカー・保健婦・依存症本人の方々の運動によって作られ、都と区の補助金で運営されている。アルコール依存症の方だけでなく、さまざまな精神疾患を持った方も、社会参加・社会復帰を目ざして通っている。

    ステップ夢
    公式ウェブサイト

    http://www.hasunuma-kitchen.com/stepyume/annai.html

    活動紹介

    昨年度に続き、アーティストが職員や利用者と意見交換をしながら活動の展望を語り合う「池上わがまま準備室」の活動をベースに、地域に根差した活動を続けていくための体制や関係性づくりについて考える。

    + Read more

    これまでの活動
    2023年度
    https://turn-land-program.com/case_post/13dandan_2023/
    2022年度
    https://turn-land-program.com/case_post/05dandan2022/

    プロジェクトメンバー

    活動記録 池上わがまま準備室 

    プロジェクトの動き

    2024年

    • 6月4日
    • 6月17日
      • 顔合わせと現状共有(アーティスト:青木・藤田、事務局)
    • 7月10日
      • 企画構想会議(アーティスト:青木・藤田・田村、事務局)
    • 8月8日
      • 企画構想会議(アーティスト:青木・藤田・田村、職員、事務局)
    • 9月28日
      • 地域連携(アーティスト:青木・藤田・田村、事務局)
    • 11月23日、12月1日
      • 企画実施(アーティスト:青木・藤田・田村、職員、事務局)
    • 3月27日

    2024年6月4日(火)17:00~18:45 会場:池上福祉園

    顔合わせと現状共有

    施設の現状共有とプロジェクトの方向性を検討する


    大田区にある気まぐれ八百屋だんだん、池上福祉園、ステップ夢の3施設は、それぞれ徒歩圏内に位置しており、同じ地域で活動をしている。本事業では3施設が協働してプログラムを実施しており、今年で3年目となる。
    今回の顔合わせには気まぐれ八百屋だんだん、池上福祉園の職員が参加した。施設の現状や活動を継続していく上での課題を共有し、昨年度までのプログラムを発展させた地域展開の可能性など、それぞれの立場や視点から今年度のプロジェクトの方向性について意見を交わした。
    職員からは、「他の職員にも活動の魅力が伝わるような機会をつくりたい。」「今まで築いてきた関係性をどう継続していくかアイデアをアーティストと一緒に考えたい。」「形ではなく関わる人々のなかに、ともしびのように何かが芽生えるような活動にしていきたい。」など活動に対する思いが語られた。

    気まぐれ八百屋だんだん事務局の澤田(左)、池上福祉園職員の金子(右)。プロジェクトメンバーの関係性も深まり、引き続きアーティストの藤田龍平、青木亨平と一緒に今後の展開について考えていきたいと、意気込みがあふれている。
    池上福祉園で保管していた昨年度澤田が制作した「わがままポスト」。ポストを活かした活動の展開も模索していく予定だ。
    今年度の方向性について意見を出し合う職員とTURN LANDプログラム事務局。

    photos: Ayaka Umeda

    2024年8月8日(木)16:00~18:00 会場:池上福祉園、ステップ夢

    企画構想会議

    アーティストとプロジェクトの企画構想をする


    アーティストの藤田龍平と青木亨平、今年度からメンバーに加わった田村将理が池上福祉園とステップ夢を訪問し、職員と企画構想会議を行った。
    昨年度よりスタートした「わがままポスト」は、人々の夢や希望に通じる沢山の可能性を秘めたものとして「わがまま」を歓迎する場をつくる試み。その実装に向けて、アーティストがポストの活用方法や「わがまま」を集めるためのキットについてプレゼンテーションした。それに対し職員たちもアイデアや意見を出し合い、今年度は気まぐれ八百屋だんだん、池上福祉園、ステップ夢それぞれ施設に「わがままポスト」を設置し、施設ごとに「わがまま」を記入するワークシートをアレンジしたり、各施設に合った時期や期間を設定するなど企画の方向性が見えてきた。

    「池上わがまま準備室」の概要や「わがままポスト」の活用方法についてまとめた冊子や、他の人が書いたわがままを収集するファイルなどキット制作について提案するアーティストの藤田。
    施設職員からポスト設置にあたっての懸案事項も共有され、どうすれば施設にとって無理のない形で実施できるか、アーティストと職員でアイデアを出し合った。
    左から青木、藤田、池上福祉園職員の金子、池上福祉園施設長、気まぐれ八百屋だんだん事務局の澤田、田村、TURN LANDプログラム事務局。

    photos: Ayaka Umeda

    2024年9月28日(土)11:30~12:30 会場:大田区東雪谷の保育園 ほか

    地域連携

    地域の人々が関われるプログラムに育てる


    アーティストの藤田と青木、研究者の田村の3人は、昨年度制作した「わがままポスト」を手に、プログラムの参加協力者を募るべく大田区石川台に集った。大田区に住む田村の提案で、地域の保育園やこのプロジェクトに関心のありそうな人を訪ね、プロジェクトの概要やポストの活用方法を説明し意見をもらうなどして交流を深めた。

    「わがままポスト」の使い方を保育園の職員に説明する青木(左)と藤田(左から2人目)と田村(右)。
    アーティストが作成したプランシート。11月に開催される池上福祉園の園祭での「わがままポスト」の実施方法についても相談を重ねる。
    大田区主催の「まちづくり交流会」にゲストファシリテーターとして招聘され、参加者が街でやりたいことを引き出す手法の一つとして、「わがままポスト」を活用したプログラムを実施する機会を得た。

    2024年11月23日(土)、12月1日(日) 会場:池上福祉園前の路上 ほか

    企画実施

    改良を重ね、施設行事に合わせてプログラムを実施


    11月23日に池上福祉園の園祭「いけいけハートフルフェスタ」で、プログラムを実施した。園祭までに「わがままポスト」や「わがまま問診票」のプレゼンテーションを繰り返す中で、素敵な「わがまま」を引き出すためにはもう一歩何かしつらえに工夫が必要なことが見えてきた。そこで、アーティストたちは、のんびりと自分が抱く「わがまま」について考えたり、そのイメージを分かち合ったりできる場を、リヤカーを土台とした屋台形式で作り上げた。イベント当日は、利用者や利用者の家族をはじめ、地域の人や施設関係者などが訪れ、「わがまま」をきっかけに対話や交流がうまれた。

    「わがまま」を記入した紙をポストに投函する様子。投函するとポストが「素敵なわがままですね」などのコメントが音声で流れる仕掛けになっている。
    記入してほしい「わがまま」について説明する藤田と、何を書こうか悩む参加者たち(手前)。ファイリングされた「わがまま」(ポストに投函されたもの)を見る参加者(奥の車椅子の方)。
    池上福祉園の前の路上に設置したワークショップコーナーの様子。

    12月1日には、「こども天国」という気まぐれ八百屋だんだん主催の恒例行事に「池上わがまま準備室」として参加した。こどもたちが路上に自由に落書きができるイベントの中で、アーティストがデザインした紙芝居を使って「わがまま」のイメージをこどもたちに伝えることにした。ストーリー仕立ての説明により、こどもたちにも意図が伝わり、悩みながらもさまざまな「わがまま」が引き出された。

    自作の紙芝居を読み上げる藤田(右手前から2人目)。木製の楽器で軽やかな音を鳴らしながら、「わ」とくり抜かれた4枚の紙芝居を熱演した。

    「わがまま」を引き出すためにアーティストが制作した冊子や動画


    わがままを表現する「道具」ともいえる「わがまま問診票」や「わがままポスト」などの道具の使いかたを、今後地域の人々が考え、自分なりのやりかたを発見していく手がかりとして、藤田龍平がチュートリアルブック、田村将理がコンセプトブック「わ道入門」を、青木亨平がわがままポストの紹介動画を制作した。

    ※チュートリアルブック、コンセプトブックのPDFはダウンロードしてご覧いただけます。


    藤田龍平によるチュートリアルブック「わがままを準備する」 → PDFはこちら


    田村将理によるコンセプトブック「わ道入門」 → PDFはこちら


    青木亨平による「わがままポスト」 →動画はこちら

    2025年3月27日(木)

    記録の公開

    今年度の活動の様子を映像にまとめました。


    プロジェクトのプロセスや企画実施時の様子、プロジェクトメンバーの振り返りのコメントなどが収録されています。
    また、今年度の活動記録冊子でも活動の様子を紹介しています。ぜひ合わせてご覧ください。

         

    2024年度に実施しただんだんの活動記録動画。 ※動画には字幕とナレーションと手話を付けています。

    2024年度の活動記録冊子。 ※PDFをダウンロードしてご覧いただけます。

     動画リンク
      PDFリンク