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西荻ふれあいの家 4th

カテゴリー:TURN LAND

実施年度:2025年度

    参画施設・団体

    高齢者在宅サービスセンター 西荻ふれあいの家(ももの会)

    “人と人とをつなぎながら地域に根ざした福祉の街づくり” を目指す、高齢者在宅サービスセンター。

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    認定特定非営利活動法人ももの会が運営する「西荻ふれあいの家」は、“人と人とをつなぎながら地域に根ざした福祉の街づくり” を目指す、高齢者在宅サービスセンター。NPO法人としての特長を発揮しながら、人間としての尊厳を守り、生きる喜びのあるデイサービス事業をしている。

    活動紹介

     

    昨年に引き続きアーティストの伊勢克也と音楽家のSKANKを招き、編み物や作曲を通じた利用者との交流の時間を重ねていく。

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    これまでの活動
    2024年度
    https://turn-land-program.com/case_post/25nishiogifureainoie_2024/
    2023年度
    https://turn-land-program.com/case_post/21momonokai_2023/
    2022年度
    https://turn-land-program.com/case_post/07momonokai_2022/

    プロジェクトメンバー

    活動記録

    プロジェクトの動き:SKANK

    2025年

    • 5月18日
      • 企画会議と現状共有(アーティストSKANK、事務局)
    • 6月7日
    • 7月7日
      • プレゼンテーション(アーティストSKANK、職員、事務局) 
    • 9月11日
      • 企画会議(アーティストSKANK、職員、事務局)
    • 9月22日
      • テスト実施(職員、事務局)

    プロジェクトの動き:伊勢克也

    2025年

    • 5月21日
      • 企画会議と現状共有(アーティスト伊勢克也、職員、事務局)
    • 7月3日
      • 利用者との交流(アーティスト伊勢克也、利用者、職員、事務局)
    • 8月7日
      • 利用者との交流(アーティスト伊勢克也、利用者、職員、事務局)
    • 8月27日
      • 利用者との交流(アーティスト伊勢克也、利用者、職員)
    • 8月28日
    • 9月4日
    • 10月15日

    2025年6月7日(土)16:00〜17:00 会場:西荻ふれあいの家

    SKANK:企画会議と現状共有


    施設職員、音楽家のSKANK(スカンク)、事務局メンバーが集い、2025年度の活動について話し合った。

    利用者が普段口にする言葉をカードにして文字数ごとにメロディーを割り当てていく。どのようなカードの使い方であれば利用者が楽しめるか、扱いやすいかについて話し合った。
    メロディーパターンを記した楽譜。これがあれば施設にあるピアノで職員が練習できる。
    職員から施設の年間スケジュールや現状を聞き、2025年度のプログラムの方向性について話し合う様子。左から理事の宮浩子、施設長の梅谷則子、職員の守屋真実、事務局メンバー2名、SKANK。

    2025年8月28日(木)、9月4日(木)、10月15日(水)15:30〜16:30 会場:西荻ふれあいの家

    伊勢克也:利用者との交流


    西荻ふれあいの家では、一昨年度からアーティストの伊勢克也と編み物の作品を協働で作る時間を積み重ねてきた。今年度は、施設職員からの提案により施設の25周年記念イベントで作品を発表することとなった。さらに伊勢からは、これらの作品を女子美術大学のギャラリーで展示すること、そしてその展示をみんなで見に行くツアーを実施することが提案され、より一層精力的な展開が期待されることとなった。

    夕刻、送迎を待つ時間に作品を囲んで語らう様子。左から、利用者、アーティストの伊勢克也、施設長の梅谷則子、作品を広げて見せる職員と利用者。昨年度は見守る側だった職員も、今年は積極的に制作に参加している。
    4本の編み棒を使って編み進める利用者が、伊勢に質問をしている様子。自由な編み方が特徴の伊勢流でも、「人型」という大まかな方向性があり、利用者と相談しながら一緒に編み進める時間を伊勢は楽しんでいる。
    職員は「最近は朝9時から10時過ぎにもやっているのよ」と、利用者が自主的に始めたことを嬉しそうに話してくれた。朝と夕刻の、送迎を待つわずかな時間に行われるこの“無為の時間”としてのアート活動が、日常に自然なゆとりと奥行きを生み出し、交流や思考を深める契機となり、利用者の残存能力の維持にもつながっているという。
    10月になると、たくさんの編み物作品が仕上がった。写真は伊勢が「うちの娘が成人式で、着物のショールとしてこれを首に巻いて写真を撮る予定なんです」と嬉しそうに報告している様子。利用者たちも「色がとてもいいね」「ふわふわがついていて素敵」と作品を鑑賞しながら感想を伝えていた。
    これまで編み物をしていなかった利用者が、この日初めて作品を首に巻き、自分に合わせてみていた。「手がここにあって、目がここにあるのよ。不思議よねぇ。でも良い色合いだわ」と、嬉しそうに話す姿が印象的だった。後ろでは、施設長が優しくその様子を見守っていた。