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ほうらい 1st

カテゴリー:プレLAND

実施年度:2022年度

参画施設・団体

ほうらい地域包括支援センター

地域の高齢者やそのご家族、認知症の方などを対象とする地域包括支援センター。

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台東区にあるほうらい地域包括支援センターは、地域の高齢者がいきいきと安心した生活を続けられるよう、社会福祉士・ケアマネジャー・保健師が相談や支援に応じる総合相談窓口です。ほうらいのスタッフと認知症の方やその家族、アーティストが協働しながら展開するアートプログラムを実施します。

活動紹介

 地域の高齢者がいきいきと安心した生活を続けられるよう、社会福祉士・主任ケアマネジャー・保健師等が相談や支援に応じる総合相談窓口「ほうらい地域包括支援センター」。センター職員の佐伯賢の「認知症であること自体が価値になる場を実験的に作りたい」という思いを起点に、福祉や医療の発想とは異なる文化的領域のアプローチによって「認知症の人のため」ではなく、地域の人も認知症の人も共に参加できるプログラムを目指した。2022年度のプロジェクト名は「オレンジ・ポコペン」。認知症サポーターのしるしとして付けるオレンジ色のリストバンドに由来する。開催現場がリラックスしたなごむ雰囲気となることを目指し、「ポコペン」と名付けた。

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 10月に実施した「路上実践プログラム」は、さまざまな形態のパフォーマンスを屋外で展開し、多様な関心を糸口に参加できる形を意図した。「途中参加・途中退場あり」の出入り自由なものにし、参加型のものから、通りすがりや座って見ているだけでよいもの、傍らでおしゃべりして休憩していられるもの、など緩やかに開かれた場を生み出した。作品や企画を仕上げることを目指すよりも、何かをつくりだす作業の途中でグッと夢中になれるような内容にすることで、認知症の人を含む参加者が、過ごす時間そのものに充実感を得られるよう工夫した。

 翌年の1月には、センター職員の佐伯の提案をもとに、2日間にわたる「お散歩会」を開催。地域の日常の風景や地域の人をアーティストに紹介し、地域の人と直接交流する時間として実施した。

 今年度の企画は、多彩な人たちの関わり合いによって展開した。路上を舞台としたアートプロジェクトの経験があるアーティストのきむらとしろうじんじんのほか、これまで地域の人たちと交流を重ねてきたアーティストや、さまざまな手法をもった複数のアーティストが参加した。センター職員の佐伯や木下明も積極的に携わり、以前よりこの地域でさまざまな企画を展開してきたTURN LANDプログラム事務局メンバーや東京藝術大学の学生が運営のサポートに入ることで、豊かな展開が生まれた。

協力施設・団体

活動記録「オレンジ・ポコペン」 

コーディネーターとアーティストの動き

2022年

2023年

  • 1月25-26日
  • 2月7日
    • 「お散歩会」の振り返り、次年度に向けた打ち合わせ
  • 2月14日
    • 次年度に向けた打ち合わせ

2022年10月7日

「認知症サポーター養成講座」第2回

オンラインで開催した「認知症サポーター養成講座」のレクチャー画面。
資料には認知症の方がアートプログラムに参加した際に想定される行動などが例に挙げられていた。

2022年10月10日

1DAYイベント「オレンジ・ポコペン 路上実践プログラム」開催

写真中央が、きむらとしろうじんじんさん。素焼きのお茶わんに絵付けをし、その場で焼いたお茶わんでお抹茶が楽しめる「野点(のだて)」を実施した。まずは興味を持ってもらう入り口 として、職員の方から「新聞をちぎる作業がいいのでは?」との提案を受け、新聞をちぎる作業にたくさん人を呼び込めるように配置を工夫した。地域の人たちとちぎった新聞は焼成に使用した。
素焼きのお茶わんに絵付けをしている様子。日本語を母語としない地域の方も参加した。
哲学者のジュディス・バトラーの言葉が書かれた看板を担いで街の人に拍手を送る。アーティストのBARBARA DARLINgさん。
パフォーマンス アーティストの大西健太郎さん。街を移動しながら、各所で出会った人と「踊り」を交換するダンスパフォーマンス「まちに棲まう」を披露している様子。
地域のグループホームの利用者の方々が素焼きのお茶わんに絵付けをしている様子。グループホームの職員の方が機転を利かせ、高齢者が作業しやすい大きなテーブルや背もたれのある椅子を運び込んでくれた。

2023年1月25・26日

お散歩会」1日目・2日目

佐伯さんの案内で、ほうらい周辺の地域をアーティストと一緒にリサーチをしている様子。
資料館でたくさんの資料を広げて地域のことを教えてくれる副館長さん。