01

ハーモニー 1st

カテゴリー:TURN LAND

実施年度:2022年度

    参画施設・団体

    ハーモニー

    こころの病のある方を対象とする就労継続支援B型事業所。

    + Read more

    ハーモニーは、世田谷区にある就労継続支援B型事業所で、主にこころの病のある人達が集う場です。「幻聴妄想かるた」などで人気のある施設で、その魅力を生み出す状況から多くを学ぼうと普段からいろいろな人が出入りしています。そんなハーモニーメンバー(利用者)の友達の輪をさらに少しずつ広げるようにしてプロジェクトメンバーを増やし、さまざまなプログラムを展開しています。

    活動紹介

     ふしぎな声が聞こえたり、譲れない確信があったり、気持ちがふさぎ込んだり、さまざまな理由から日々の生活に苦労し、統合失調症、PTSD、発達障害などと診断されている人が利用している「ハーモニー」。そのメンバー(利用者)とともに楽しめる企画を実践していくにあたり、これまで出会ってきたアーティスト等の関係性を大切につなぎながら、二つのプログラムが生まれる。プログラムには、これまで複数年参加してきたTURN事業でさまざまな企画を一緒に展開してきた「ハーモニーの友人」テンギョー・クラとライラ・カセムが参画。コロナ禍においても外からの風を入れていくための試行錯誤として実施されてきた「お悩み相談」企画を継続し、今年度ならではの企画を展開する。

    + Read more

     一つ目のプログラムでは、コーヒーの淹れ方をハーモニーのメンバーが教わり、その場にいる誰かにコーヒーを振る舞う「珈琲どう?」を、1DAYイベントとして開催。タイトルの「珈琲どう?」は、メンバーの個性をふまえて、テンギョーが発案したもの。目の前の誰かに呼びかけることから始まるコミュニケーションの楽しみや、奥深さを感じてもらおうという思いが込められている。また、普段メンバーが行っている公園清掃や、「お悩み相談」の映像収録も実施した。

    二つ目のプログラムでは、ライラの友人であり大学教授の梶谷真司による「哲学対話」を実施。続いて、対話を通して生まれた言葉をキーワードに、ライラによるコラージュのワークショップをおこなった。参加したメンバーたちは閃きを口にしながら思い思いに創作し、2mにもなる絵巻のようなコラージュ作品が完成した。アフリカを旅するテンギョーからのボイスメッセージにみんなで耳を傾けたり、プログラムに初めて参加したメンバーがコーヒーを淹れる役割を担ったりと、新たなコミュニケーションや交流も生まれた。

     テンギョー、ライラ、ハーモニー施設長の新澤克憲、職員の黒瀬憲司等のキーパーソンからはじまった友達の輪が広がる形で、新しい風を取り入れながらプログラムの展開を生み出した。

    活動記録「珈琲どう?」 

    コーディネーターとアーティストの動き

    2022年

    2023年

    2022年9月6日

    コーヒーの淹れ方をメンバーに教える

    テンギョーさんにコーヒーの淹れ方を教わっているところ

    2022年10月5日/19日

    タイトルロゴを作る/ステンシルでスリーブやオリジナルロゴの入ったエプロンを作る

    「珈琲どう?」のロゴはライラさんがベースの文字をデザインして、その周りに絵を描いた。
    共同制作ででき上がったロゴを、施設職員の黒瀬さんと一緒にシルクスクリーンで オリジナルエプロンに仕上げている。

    2022年10月20

    メインプログラム1「珈琲どう?」

    ハーモニ ーが区から請け負って地域の公園を清掃する活動に、アーティストやコーディネーターが参加する様子。
    「お悩み相談」に答える映像を収録している様子。

    2023年1月24日

    メインプログラム2「哲学対話とライラのコラージュワークショップ」

    「 哲学対話」の様子。参加者が日常で感じている問いを取り上げてみんなで話し合うことを目的としたプログラム。
    「いつもの感じだった」と施設長が評価するくらい自然な形で場が成立していた。
    「哲学対話」に登場したキーワードをもとに雑誌や色紙から形を切り出して大きな紙に貼っていく。
    それぞれが感じたことやひらめいたアイデアを口にしながら、一つのコラージュ作品をつくり上げた。
    哲学対話からコラージュ作品ができあがり