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翔和学園 1st

カテゴリー:プレLAND

実施年度:2024年度

    参画施設・団体

    翔和学園

    「人間の生きていく気力を育てる」ことを通して、社会で活躍できる力を育むことを目指した特別支援教育を行っている。

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    翔和学園では、小中学部・高等部、大学部、ワークセンター翔和、グループホーム翔和とそれぞれの段階で、「人間の生きていく気力を育てる」ことを通じて社会性を伸ばすことを目的にしている。
    心理、医療、就労の専門家や保護者との連携により、学習場面や生活場面で困難を抱えるこどもの早期発見・療育から就労、そして自立までの一貫した支援の実現を目指す。

    NPO法人 翔和学園 公式ウェブサイト

    https://showa-gakuen.net/

    活動紹介

     

    作曲家の井川丹とサウンドプログラマーの田中文久を迎え、学生や職員との交流を重ねながら施設の日常のなかにアーティストと協働する時間をつくりだす。

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    プロジェクトメンバー

    活動記録 音楽つくりやさん  

    プロジェクトの動き

    2024年

    2024年7月9日(金)9:00~15:30 会場:翔和学園

    顔合わせと現状共有

    施設の現状共有とプロジェクトの方向性を検討する


    中野区にある翔和学園は、今年度から本事業に参画することとなった教育施設を兼ねる福祉事業所。昨年実施したロートこどもみらい財団のプログラムに参加しており、学生たちが作曲家の井川丹のプログラムを体験したことがきっかけとなった。
    初年度なので、アーティストと学生、施設職員が出会い、協働に向けた交流が目的となる。
    まずは事務局メンバーが職員の案内のもと学園内の見学をし、日常の活動についてのお話を伺った。翔和学園では小中学部、高等学部、大学部(生活訓練)の幅広い年代の学生が共に活動しており、こどもたちが集団のなかで協働できるよう環境づくりやカリキュラムにさまざまな工夫がされている。
    職員は「アーティストの視点やプログラムを通じて、日常とは異なる角度からこどもたちの特性を把握し、こどもたちが”彩能“が発揮できるような環境を整えていきたい」と期待を膨らませた。

    翔和学園の教室の様子。1日のカリキュラムの中には、学生それぞれが決めた目標に向かって絵画やダンス、研究などプロジェクトに取り組む時間「彩能タイム」が設けられている。
    ShowaGakuen
    1日の始まりは「ふれあい囲碁」を通じての簡単な挨拶から始まり、その日の気持ちや自分の状態、今日の目標などを学生同士で分かち合う。
    ShowaGakuen
    毎日、ダンスなどの身体を動かす活動や、ドラムサークルやわらべ唄遊びなどのコミュニケーションを伴う活動を通じて、感覚・運動機能の不調に由来する不安や対人関係の不安を取り除き、安心・安全な状態で学習に向かう準備をする。

    photos: Ayaka Umeda

    2024年7月30日(火)、9月9日(月)、10月23日(水) 会場:翔和学園 ほか

    企画構想会議

    アーティストが施設の日常に飛び込む


    作曲家の井川丹と田中文久が翔和学園を訪問し、職員の案内のもと学園のカリキュラムに参加しながら学生との交流を図った。学生一人一人が自身で決めた目標に向かってプロジェクトに取り組む「彩能タイム」では、各学生の取り組みの様子を見学した。多様な表現を受けとめる井川や田中の姿勢に応え、学生たちは自身の関心について熱心に説明をした。

    「彩能タイム」で学生の取り組みを見学する井川(右)。(7月30日)
    1日の始まりに行う「ふれあい囲碁」で交流する田中(左)。(7月30日)

    職員からは、アーティストの創作プロセスを開示してもらえたら学生にとっても学びになると思うとの意見がでた。他者との共創を得意とする井川や田中からは、それぞれが「彩能タイム」で取り組んでいることを切り口に音楽を作曲し、それらが共鳴するような場をつくっていきたいというビジョンが語られた。

    企画構想会議の様子(左から田中、井川、職員、事務局、職員)。(9月9日)
    井川は「一人一人の“彩能”が共鳴するような場をつくることは、音楽と相性がいい。また、それによって新たな関係性ができ、一人だけでは成しえない想像もしなかったような魅力的な展開が生まれると思う。」と語った。
    アーティストと事務局との打ち合わせで提案された作曲方法に関する資料。(10月23日)
    田中がプログラミングした作曲ソフトを使った作曲のサンプル。

    photos: Ayaka Umeda
    井川が考案中の作曲方法のためのイメージドローイング。

    2024年12月16日(月)13:00~14:50 会場:翔和学園

    学生たちとの交流プログラムの実施

    事前の交流を経てみえてきた関わり方


    井川と田中は、学生それぞれの関心を切り口に音楽を作曲し、それらが共鳴するような場をつくっていきたいというビジョンから、「音楽つくりやさん」というコーナーを「彩能タイム」に持ち込んだ。「彩能タイム」の前半に自己紹介を兼ねて学生とコラボレーションして音を作るデモンストレーションをした。曲を作ってみたい人は予約表に名前を書いてもらい、順番に一人一人と対話をしながら音作りに励んだ。普段は控え目な学生も積極的にデモンストレーションに参加をするなど、学生の新たな側面も引き出された。

    井川、田中がリハーサルを行う写真。学生一人一人とコラボレーションするにはどんなプログラムで挑むべきか繰り返し話し合い準備を進めた。(12月13日)
    プログラミングした音作りシステムについて学生に説明する田中。
    「音楽つくりやさん」の看板とそのエリア。設置されたカメラに写った画像がモニターに映し出され、その画像の黒い部分が音として鳴る仕組みになっている。
    「音楽つくりや学生が描いたモーツァルトのイラストを音楽に変換し、鑑賞する様子。

    photos: Ayaka Umeda