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はぁとぴあ原宿 3rd

カテゴリー:TURN LAND

実施年度:2024年度

    参画施設・団体

    渋谷区障害者福祉センター はぁとぴあ原宿

    知的障害者・身体障害者を対象とする入所支援、通所の生活介護や児童発達支援などを行う福祉施設。

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    はぁとぴあ原宿は、施設入所支援、生活介護(通所)、 短期入所、日中一時支援、児童発達支援などの支援を提供する渋谷区の中核となる障害児者支援施設。 生活介護事業では、障害者アート活動への積極的参加と、理学・音楽療法などのリハビリテーション支援に取り組んでいる。また感覚統合とソーシャルスキル訓練を柱とした児童発達支援も行っている。

    社会福祉法人 友愛学園
    渋谷区障害者福祉センター はぁとぴあ原宿 公式ウェブサイト

    https://www.yuaigakuen.or.jp/office/heartpia-harajuku/

    活動紹介

     

    アーティストの永岡大輔と岩田とも子が職員と協働し、利用者との交流から生まれたアートプログラムを実装させる。

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    これまでの活動
    2023年度
    https://turn-land-program.com/case_post/14heartpia_2023/
    2022年度
    https://turn-land-program.com/case_post/03heartpia_2022/

    プロジェクトメンバー

    活動記録   

    プロジェクトの動き

    2024年

    2024年6月7日(金)15:15~16:15 会場:はぁとぴあ原宿

    顔合わせと現状共有

    施設の現状共有とプロジェクトの方向性を検討する


    渋谷区にある障害者福祉センターはぁとぴあ原宿は、都心にありながらも、さまざまな植物が強い日差しの下、たくましく育つ菜園を屋上に持つ。そのような環境に着目したアーティストの永岡大輔との協働プロジェクトは今年で3年目を迎える。昨年からアーティストの岩田とも子も加わり、新たなプログラムが芽生えてきている。
    初回の顔合わせには岩田も参加し、さっそく利用者との交流のタイミングについての相談や、施設の行事やスケジュールの共有などを行った。利用者も外出や外部の人との交流が徐々に可能になってきた状況も踏まえて、今年度は活動の広がりを視野に入れ、次回のプログラムの企画構想に臨むこととなった。職員からは、「屋上をはじめ、はぁとぴあ原宿の環境を活かして、地域とのつながりが生まれるような活動を目指したい」と意気込みが語られた。

    今年度目指したい方向性について意見を出し合う様子(左から職員2名、事務局、岩田)。
    屋上では、利用者と職員が野菜も育てている。永岡と昨年度植えたバナナの木も新たな葉を芽吹かせていた。
    はぁとぴあ原宿の担当職員と岩田。バナナの木が越冬できたことに喜び、バナナが実るか期待しながら、今後の成長を楽しみにしている。

    photos: Ayaka Umeda

    2024年6月14日(金)15:15~16:30 会場:はぁとぴあ原宿

    企画構想会議

    アーティストとプロジェクトの企画構想をする


    アーティストの永岡大輔と岩田とも子が施設を訪問し、はぁとぴあ原宿の職員と企画構想会議を行った。
    職員がアーティストの最近の活動について話を聞く中で、永岡や岩田のことを改めて紹介できるような展示スペースを施設内につくれないかという案が挙がった。永岡が、まずはこれまで利用者と一緒に制作してきた似顔絵など、まだ施設内でも他の利用者や職員と共有しきれていない作品を展示してみようと提案し、早速施設内で展示ができそうなスペースを探すことになった。
    岩田は、自身の活動の中で身近な自然物の観察・採集から宇宙的なサイクルを体感するような作品制作を試みていることから、はぁとぴあ原宿でも利用者や職員のルーティンを集めて展示物にしてみたいというアイデアを共有した。

    今年度の企画について提案する岩田(左)と永岡(右)。
    地域との連携の可能性についてもアイデアを出し合うはぁとぴあ原宿職員。
    バナナの木の成長の様子を確認する永岡(左)と職員(右)。

    photos : Ayaka Umeda

    2024年7月1日(月)、7月31日(水) 会場:はぁとぴあ原宿

    永岡大輔によるプログラム似顔絵作品の展示、絵手紙制作

    職員との協働がインクルーシブな場を開く


    企画構想会議を通じて施設内に展示スペースを設けることが可能となり、永岡がこれまで利用者と一緒に制作してきた似顔絵作品の展示設営作業を行った。施設の廊下の壁面に展示をしたところ、通りがかりの職員たちが作品を鑑賞し、展示についての対話が始まった。永岡も職員のさまざまな意見を真摯に受け止めて、展示の改良案を練った。展示から新たなコミュニケーションが誘発され、さまざまな職員にプロジェクトを認知してもらう機会に繋がった。

    職員(左)と永岡(右)。
    展示のタイトルとその紹介文「告白の絵(うた)」と題して、説明を書く永岡。
    設営作業中に通りがかった職員が永岡と対話する様子。

    7月31日には、永岡の提案で利用者と絵手紙を描くプログラムを実施した。誰に宛てて書くかは自由だったが、参加者は皆、永岡宛てに思い思いの絵手紙を描いていたことで、アーティストと利用者の関係性が深まっていることを実感する機会となった。

    利用者が話した内容を、職員が画用紙に描画する様子。(写真手前)