クリエイティブな仲間と過ごす時間。
福祉施設の職員や利用者、アーティスト、地域の人々などが交流を重ね、拠点となる空間やそこに集う人々の魅力を見出しながら、 共にアートプログラムを開発します。
異なる習慣/視野/価値観をもった人々がそれぞれの「違い」を受け止め合い「共に居られる状況」を目指し、アートと福祉分野の特性を活かしてさまざまな「壁」を創造的に乗り越え、少し先の未来が楽しみになるような状況をつくります。
また、福祉現場の職員やアーティストたちが集い、知見の共有をする場を設けることにより、豊かに共生できる社会の実現に向けて協力し合う仲間とのネットワークを醸成します。
【2022年度から2025年度にかけて39プロジェクトを展開 】
高齢者のグループホームやデイサービス、障害者福祉施設、フリースクール、放課後等デイサービスなど、多様な福祉の現場から19施設が参画しています。ダンサーや音楽家、エンジニア、哲学者など様々な専門性のあるアーティストが参加しています。
※本事業は、東京2020オリンピック・パラリンピックの文化プログラムを先導する東京都のリーディングプロジェクトの一つとして2015年に始動した 「TURN」事業(令和3年度終了)を前身に、それまでに育まれてきた施設や団体等との関係性や活動を繋ぎ、展開しています。
TURN公式ウェブサイト :https://turn-project.com/

プレLAND — ほうらい地域包括支援センター「オレンジ・ポコペン」(2022年度)
実施体制
実施プロセスにはコーディネーターが伴走し、事務局との連絡調整やアーティストとのコミュニケーション、および現場のファシリテーションなど、現場の状況に応じて運営をサポートします。 参画する福祉施設の規模や立地状況がさまざまなので、施設の特徴や地域性、プロジェクトメンバーの特性などに合わせて運営体制は プロジェクトごとに築きます。また、地域の団体が連携協力する場合もあります。

事業内容
年間を通して、プログラム実践と学び合いの場を展開します。また、プロジェクトを実施する上で「違い」を力に変えていくためにプログラムの実施と並走して、施設・団体同士が情報共有するための場を開きます。
(1)プログラム実践
福祉施設や社会的支援を行う団体が地域や協力者たちと連携しながら、アーティストやコーディネーターとともに、継続的なアートプログラムの開発を視野に、段階的に実践に取り組みます。
プレLAND 1~2年
TURN LANDに取り組む準備段階として、アーティストと出会いアートプログラムを実施する経験を通じて、それぞれの現場に合ったアートプログラムを構想する機会をつくります。
TURN LAND 3~5年
参加施設や団体が継続的な展開を視野に活動できるよう、運営体制づくりに重点をおきながらコーディネーターが企画運営をサポートします。
(2)ネットワーク醸成
福祉現場の職員やアーティストたちが集い、知見の共有をする場を設けることで、豊かに共生できる社会の実現に向けて協力し合う仲間とのネットワークを醸成していきます。
TURN LANDミーティング
本事業における参画施設・団体の職員及び関係者間のネットワーク醸成と交流の場をひらきます。
TURN LANDミーティング+(プラス)
参画施設・団体の職員や関係者だけでなく、より多くの人々と知見を分かち合う場をひらきます。
(3)オンラインでの情報公開
(1)と(2)の様子をオンライン上で紹介しています。

TURN LAND オンラインサロン(2022年度)
対話によってプロジェクトの運営を学び合う
photos: Ayaka Umeda

TURN LAND ミーティング(2022年度)
他のプロジェクトメンバーたちと一緒に活動を振り返る
これまでの参画施設一覧(※五十音順 2025年7月現在)
-
浅草みらいど
“だれでも何度でもチャレンジできる場所 ” として、当たり前にその人らしく、社会参加ができるよう、取り組む複合障害者施設。 -
大田区立池上福祉園
重度の知的障がいがある方の、生活の充実と地域での社会的自立を目指す施設。 -
気まぐれ八百屋だんだん
八百屋や寺子屋、こども食堂をはじめ、みんなの居場所と出番を作り出す、民間型の文化センター。 -
グループホーム 東京東浅草の家
利用者の残存能力を引出し、健康的な生活をおくりながら満足できる一日を過ごせることを理念とするグループホーム。 -
クラフト工房La Mano(ラ・マノ)
障害のある方が手仕事の物づくりを担う染織とアートの工房。 -
高齢者在宅サービスセンター 西荻ふれあいの家
“人と人とをつなぎながら地域に根ざした福祉の街づくり” を目指す、高齢者在宅サービスセンター。 -
小茂根福祉園
住み慣れた地域での私らしい暮らしを支援する知的障がい者通所施設。 -
CINEMA Chupki TABATA
目の不自由な人、耳の不自由な人、車いすの人、子育て中の人をはじめ、広く一般の人に開くユニバーサルシアター。 -
渋谷区障害者福祉センター はぁとぴあ原宿
知的障害者・身体障害者を対象とする入所支援、通所の生活介護や児童発達支援などを行う福祉施設。 -
翔和学園
「人間の生きていく気力を育てる」ことを通して、社会で活躍できる力を育むことを目指した特別支援教育を行っている学校。 -
ステップ夢
アルコール依存症の方を主な対象として作られた社会復帰・社会参加の訓練施設。 -
豊島区立心身障害者福祉ホームさくらんぼ
心身障害者の自立助長のための日常生活の援護、支援を行う施設。 -
ハーモニー
こころの病のある方を対象とする就労継続支援B型事業所。 -
はなまるホーム浅草北
生活リズムの制限はできるだけ設けず、入居者がお互いに支えながら、閑静な住宅街で心穏やかに生活しているグループホーム。 -
放課後等デイサービス くるみの木
知的障害児・肢体不自由児を対象に、日常生活訓練や、集団での療育を行っている施設。 -
放課後等デイサービス フェイト
小・中・高校生で発達について支援が必要なこどもを対象に、学習支援や居場所づくりなどのサービスを提供している施設。 -
放課後等デイサービス みかんの木
知的障害児・肢体不自由児を対象に、日常生活訓練や、集団での療育を行っている施設。 -
ほうらい地域包括支援センター
地域の高齢者やそのご家族、認知症の方などを対象とする地域包括支援センター。 -
ロートこどもみらい財団
こどもたちが自分らしさを探求できるオンラインコミュニティなどの「居場所」を提供している財団。

TURN LAND — はぁとぴあ原宿「原宿荒野」(2022年度)
屋上でアーティストが施設をひらく企画を考える
photo: Ayaka Umeda

プレLAND — ほうらい地域包括支援センター(2022年度)
アーティストとともに「地域」や「社会」を考える路上アートプログラム「オレンジ・ポコペン」を実施
photo: Shunsuke Ono